すみのなんでも箱

ちゃんと毎日をしっかり生きる

生きてるだけでめでたいよ

結構な雨で足元をびしゃびしゃにしながら歩く。傘をさしていても普通に下から濡れるのはいったいどういうバグなのか。そんなわけで今日見た映画は「九十歳。何がめでたい」。佐藤愛子のエッセイだということは知っているが、これをどう映画にするのだろう(起承転結どうするの?)と思っていたら、担当編集を上手いこと絡めて彼の物語にすることで成り立たせるのねなるほど~~!となった。序盤の担当編集、割と見ていてキツい部類の人間なのだが(演じているのが唐沢寿明がなのがまたいいんだわ)、佐藤愛子も割とキツイ部類であることを序盤に丁寧に描いているので、このふたりがぶつかって互いに角が取れていく様が見ていて気持ちよかった。猪には猪をぶつけんだよ。旧態依然、故に取り残される男を完全には否定しきらず、それでも大切な人を傷つけ蔑ろにしたという過去にはきっちりけじめをつけさせる塩梅がちょうどいい。書かなきゃ生きていけない人は書いていくしかねえんだわ。見てよかったです。