すみのなんでも箱

ちゃんと毎日をしっかり生きる

でもやっぱり犬は好き

最近どこぞで野犬が大発生しているというニュース((よそから犬を捨てに来ている人間もいるとかで、「一番怖いのは人間」って話であったが。))に震え上がったかと思えば、北海道では野犬の群れが牛を嚙み殺している。北海道、ヒグマもいるのに野犬もいるのかよ!(そういえば熊は犬に引くらしいけど野犬の群れはどうなんだろうか)

私は犬が好きだ。見るのが。かわいい犬の動画を見るとほっこりするし、動物のお医者さんは何度も読み返しているし((ちなみに愛犬ロシナンテの災難も見ていた))映画「九十歳。なにがめでたい」でもかわいい犬が出るシーンででれでれした。

そんな私が恐れている動物も犬だ。なぜかというと、小さい頃に追いかけまわされたからである。私が小学生だった頃、下校する途中に刈り取り終わった田んぼの向こうに影が視えた。なんだろ、と思ってぼんやり見ていたらそれがどんどん近づいてくる。犬だ。犬、どんどん近づいてくる。犬はどうやらリードがつけられていないらしく、どんどんこっちに向かってくる犬を見て私は恐怖した。狩られる!本能的にそう思い、私は猛ダッシュで逃げた。そうしたら犬もまた速度を上げて追いかけてきた。しかも、二匹になってる。増えてる!二匹になった犬が、勢いよくこっちに向かって走ってくる。食われる!私に走れる最大限、最大速度で走りに走り、走ってとうとう力尽きた。ああ、もう私は終わりなんだ。噛まれて狂犬病になるかするんだ。終わりだ!小学3年生の私はそのとき確かに「終わり」を感じたのだ。そしてぜえぜえ息を切らしながら立ち止まっていると私の数メートル先で、犬たちも立ち止まった。そして、しばらくこちらの様子を窺った後、二匹の犬は踵を返して元の場所へ帰っていった。私は呆然とその場に立ち尽くした。助かった。一番に感じた感想がそれだった。そしてもうひとつ、こうも思った。弄ばれたと。

今思えば、あの犬たちはただ遊ぼうとしただけだったのかもしれない。よくよく考えれば(いや、考えなくても)田んぼの主の飼い犬だろうし、一匹の犬がなんか面白いことしてるからもう一匹も出てきちゃったんだろうな、と大人の私にはわかる。あと実際には襲われていないし、襲われ未遂なんだけど。でも小3の私にはそれはそれは恐ろしい体験だったわけで。犬はとにかくかわいいし人間にとって最高の相棒だけど、でもやっぱり犬は怖い。人間、自分の家の敷地内でも飼い犬にリードをつけてくれよな。

 

 

 

お題「動物に襲われた記憶」